あだしおとこ【他し男】
(多く、夫以外の)ほかの男。別の男。
あだしおとこ【徒し男】
浮気な男。薄情な男。
あだしおんな【他し女】
(多く、妻以外の)ほかの女。別の女。
あだしおんな【徒し女】
浮気な女。好色な女。
あだしごころ【徒し心】
浮気な心。あだごころ。「君をおきて—を我が持たば末の松山波もこえなむ」〈古今・東歌〉
あだしごと【他し事】
ほかの事。余事。「—はさておき」
あだしことば【徒し言葉】
口先だけで誠意のない言葉。「—の人ごころ」〈謡・班女〉
あだしちぎり【徒し契り】
口先だけのはかない約束。「人はいさ—の言の葉をまこと顔にや待ち更けぬらん」〈風雅・恋二〉
あだしな【徒し名】
浮き名。恋の評判。「世に広がりし—を」〈浄・今宮の心中〉
あだしよ【徒し世】
はかない世。無常の世。「明日知らぬみ室の岸の根無草何—に生ひ始めけん」〈千載・雑中〉