いなかせかい【田舎世界】
都会に対する、地方。いなか。「一代に一度の見物 (みもの) にて、—の人だに見るものを」〈更級〉
いなかだいじん【田舎大尽】
1 田舎の金持ち。 2 田舎から出てきて、遊里などで豪遊する者。「或は—の珍客、或は一わけありて首尾したる初度の祝儀などは」〈色道大鏡・二〉
いなかっぺ【田舎っぺ】
田舎の人を軽蔑していう語。いなかっぺえ。いなかっぺい。かっぺ。
いなかなまり【田舎訛り】
言葉にその地方特有のなまりがあること。また、その言葉。国なまり。「—が出る」
いなかのつき【亥中の月】
陰暦20日の夜の月。更け待ち月。はつかづき。いなかづき。
いなかぶし【田舎節】
1 民謡。 2 歌舞伎舞踊の中で、特に民謡を取り入れた伴奏音楽で踊る部分。 3 日本音楽で、陽旋法のこと。主に民謡に用いられるところから、明治中期に上原六四郎が命名。→都節 (みやこぶし)
いなかま【田舎間】
1 関東・東北地方などで用いられる柱間 (はしらま) の寸法。柱の中心と中心との間を曲尺 (かねじゃく) で6尺(約1.8メートル)にとり、その長さを1間 (けん) とするもの。また、これに敷く畳の寸法をいう。江戸間。→京間 2 寸法の足りないもの。「—の短冊へ書く天の川」〈柳多留・四八〉
いなかまわり【田舎回り】
1 商人・芸人などが田舎を回って稼ぐこと。また、その人。どさまわり。「—の役者」 2 官吏・会社員などが、地方の支所・支店などに移り勤めること。
いなかまんじゅう【田舎饅頭】
皮が薄く、つぶし餡 (あん) を入れた饅頭。
いなかみそ【田舎味噌】
麦味噌のこと。色は黄白色から赤褐色まで、味は甘口・辛口がある。