心に留める
心にしっかり覚えておく。「恩師の言葉を—・める」
心に残る
感動や印象などが、のちのちまで忘れられない。「—・る名場面の数々」
心に任せる
1 自分の思う通りに行う。勝手気ままにふるまう。「—・せてどこへでも行く」 2 自分の思い通りになる。「—・せたることのやうに、いと易きことにありなん、と答ふれば」〈宇治拾遺・一五〉 3 相手の考えにまかせる。「さらばただ—・せよ。われは詠めともいはじ」〈枕・九九〉
心にもあらず
1 自分の本心ではない。「ここにも—◦でかくまかるに」〈竹取〉 2 気がついていない。思わず知らず。「いたう困 (こう) じ給ひにければ、—◦ずうちまどろみ給ふ」〈源・明石〉
心にもない
1 本心ではない。不本意である。「—・いお世辞」「つい、—・く言い過ぎた」 2 身に覚えのない。思いもよらない。「—・いことで責められる」「—・き事にうたがはれぬ」〈浮・織留・三〉
心は二つ身は一つ
あれもこれもと望むのだが、自分のからだは一つしかなく、思うにまかせない。
心は矢竹
《「矢竹」は「弥猛」の当て字》心がますます激しく勇み立つこと。「—にはやれども、もう叶はぬ」〈浄・千本桜〉
心開く
心が晴れ晴れする。「ひさかたの月夜 (つくよ) を清み梅の花—・けて我 (あ) が思へる君」〈万・一六六一〉
心広く体胖なり
《「大学」から》心にやましいことがなければ、それにつれて身体もまたのびやかである。
心隔つ
心が打ち解けない。「人の—・つべくも物し給はぬ人ざまなれば」〈源・胡蝶〉