エックスせんかん【X線管】
X線を発生させるための真空管。陰極と対陰極(陽極)を備えた二極真空管で、電子線を高電圧で加速し、陽極に衝突させるもの。
エックスせんしゃしん【X線写真】
X線を光源として用いた写真。直接目で見えない物体内部の透過像を得ることができる。疾病の発見、美術品の鑑定、結晶構造の研究などに利用。レントゲン写真。
エックスせんじゆうでんしレーザー【X線自由電子レーザー】
自由電子レーザーの一。電子をほぼ光速に加速し、アンジュレーターという磁石が多数並ぶ装置で電子を蛇行させて放射光を発生・増幅し、X線領域の電磁波を発振するレーザー。ごく短時間に起こる化学反応の観察やたんぱく質構造解析の高速化・効率化への応用が期待されている。第3期科学技術基本計画に盛り込まれた国家基幹技術の一。XFEL(X-ray free electron laser)。 [補説]平成23年(2011)に日本初のXFEL施設「SACLA (サクラ) 」が播磨科学公園都市(兵庫県)に建設され、平成24年(2012)3月から供用運転を開始した。
エックスせんしょくたい【X染色体】
性染色体の一。雌は同型同大の2個のX染色体をもち、雄は1個もつ。→Y染色体
エックスせんスペクトル【X線スペクトル】
物質にX線または電子線を当てたときに、物質から放出される電磁波のスペクトル。組成分析に利用。
エックスせんせい【X線星】
⇒X線天体
エックスせんてんたい【X線天体】
X線を強く放射している天体。恒星と中性子星・ブラックホールなどとの近接連星や、超新星の残骸、クエーサー、セイファート銀河などがある。太陽などの恒星も、弱いX線を放射している。
エックスせんてんもんがく【X線天文学】
太陽系外の天体から来るX線を観測し、その天体を研究する天文学の一分野。X線は大気に吸収されて地上まで届かないので、観測は人工衛星を利用して大気圏外で行われる。
エックスせんぼうえんきょう【X線望遠鏡】
《X-ray telescope》天体の発するX線を観測する装置。X線は地球大気を透過せず、光学レンズも透過しないので、細い金属線を平行に多数配置した特殊装置を人工衛星に搭載して大気圏外で観測を行う。
エックスせんりょうほう【X線療法】
X線を照射して行う治療方法。癌 (がん) などに用いる。