ふずいいうんどう【不随意運動】
1 脊椎動物で、自分の意志によらず、不随意筋によって行われる運動。心筋の収縮、横隔膜や胃腸の伸縮、消化液の分泌などの内臓の運動や、反射による運動などがある。→随意運動 2 意志とは無関係に生じる不合理な動作・運動のこと。振戦(ふるえ)、ジストニア(筋緊張異常による異常姿勢)、バリスムス(上下肢全体の振り回し運動)、アテトーシス(手足、頭などの緩慢な旋回運動)、ミオクローヌス(痙攣 (けいれん) 的運動)、口 (くち) ジスキネジー(口周辺部や舌の異常運動)などがあり、発症部位や運動の規則性、強さ、睡眠時の運動の有無などによって分類される。身体バランスの調整、運動の円滑化に重要な機能をもつ大脳基底核を中心とした錐体外路が阻害された場合、異常な筋収縮が発生し不随意運動が引き起こされる。脳血管障害やけがなどによる脳機能障害およびその後遺症、パーキンソン病などの疾患、薬物中毒などで現れることが多い。
ふずいいきん【不随意筋】
自分の意志によって動かすことができない筋肉。主に自律神経の支配を受ける。内臓や血管の壁の筋肉、心筋など。多くは平滑筋 (へいかつきん) であるが、心筋は横紋筋からなる。⇔随意筋。