いのうえしろう【井上士朗】
[1742〜1812]江戸中期の俳人・医者。尾張の人。名は正春。別号、枇杷園 (びわえん) 。俳諧を加藤暁台に学び、国学や絵画にも通じた。著「枇杷園七部集」「枇杷園随筆」など。
いのうえしんかい【井上真改】
[?〜1682]江戸初期の刀工。日向 (ひゅうが) の人。大坂で国貞の跡を継ぎ、2代目和泉守国貞を名のったが、のち井上真改と改めた。2代目津田助広と並ぶ大坂新刀の名工で、その作は大坂正宗と称された。
いのうえたけひこ【井上雄彦】
[1967〜 ]漫画家。鹿児島の生まれ。本名、成合 (なりあい) 雄彦。リアルなタッチでバスケットボールにかける高校生たちを描いた「SLAM DUNK (スラムダンク) 」のヒットにより、若年層の読者にブームを巻き起こす。他に、吉川英治の小説「宮本武蔵」を原作とした「バガボンド」、車椅子バスケットボールを扱った「リアル」など。
いのうえつう【井上通】
[1659〜1738]江戸中期の女流歌人。讃岐の人。丸亀藩主の母に仕え、雨森芳洲らと交わった。著「帰家日記」など。井上通女。
いのうえつとむ【井上勤】
[1850〜1928]翻訳家。徳島の生まれ。大蔵省、文部省などに勤めるかたわら、ベルヌ「月世界一周」、トマス=モア「良政府談」、デフォー「魯敏孫 (ロビンソン) 漂流記」などを翻訳し、明治初期西洋文学の移入に貢献した。
いのうえてつじろう【井上哲次郎】
[1856〜1944]哲学者。福岡の生まれ。東大教授。ドイツ観念論哲学を紹介し、日本の観念論哲学を確立。また、外山正一 (とやままさかず) ・矢田部良吉と「新体詩抄」を刊行し、新体詩運動を興した。著「日本陽明学派之哲学」「日本古学派之哲学」など。
いのうえでん【井上伝】
[1789〜1869]江戸末期の筑後久留米の女性。久留米絣 (くるめがすり) の創案者。
いのうえにっしょう【井上日召】
[1886〜1967]国家主義者。群馬の生まれ。本名、昭。日蓮宗に帰依し、日召と号す。血盟団を結成、国家革新を計画し、一人一殺 (いちにんいっさつ) 主義を唱え、井上準之助・団琢磨を暗殺。裁判で無期懲役となったが、恩赦で出獄。第二次大戦後、護国団を設立。
いのうえのぼり【井上登】
[1885〜1971]裁判官・プロ野球コミッショナー。千葉の生まれ。司法省調査部長、大審院部長判事などを歴任し、昭和22年(1947)最高裁判所の判事となる。また、同16年、日本野球連盟の最高顧問に就任。同31年にコミッショナーとなり、プロ野球球団経営の基盤を作った。
いのうえはりまのじょう【井上播磨掾】
[?〜1674?]江戸初期の古浄瑠璃の太夫。京都の人。通称、市郎兵衛。後年、大坂で操り芝居を興行。豪快な曲を得意とし、愁嘆場にもすぐれ、その語り口は義太夫節に影響を与えた。