何かせむ
ある行為をしても結局は何の役にも立たない、という気持ちを表す。何になろうか、何にもなりはしない。「思ふ事ならでは世の中に生きて—◦むと思ひしかば」〈竹取〉
何かと言うと
「何かと言えば」に同じ。「—昔の手柄話をもち出す」
何かと言えば
何か事があると必ず同じ言動をするさま。何かと言うと。「—部下をどなりつける」
何か無し
《「なにがなし」とも》「何か1」に同じ。「夕方になると—悲しくなる」「子供等は—に嬉しそうに床に就いた」〈藤村・新生〉
なにかは【何かは】
[連語] 1 反語の意を表す。何が…か、いやそんなことはない。「折にふれば、—あはれならざらん」〈徒然・二一〉 2 反語の意を表す。どうして…か、いや…はしない。「葎 (むぐら) はふ下にも年は経ぬる身の—玉のうてなをも見む」〈竹取〉 3 (感動詞的に用いて)いやいや。とんでもない。「いと賢うなり給へり、など言ふいらへに、—、いと異様 (ことやう) に…など言ふも」〈枕・一八五〉