・・・八月ごろの東京の風の一日じゅうの変化を調べてみると、やはり海陸風に相当する規則正しい風の周期的変化があるが、ただ東京では日々変化の位相が著しくくずれているのと、夏期の南東の季節風がかなりよく発達しているために、夕なぎに相当する時刻にはこの季・・・ 寺田寅彦 「海陸風と夕なぎ」
・・・おそらく実際眼球が周期的に動くのではないかと思われる。ところが音響の場合には、これに相当するような錯覚を起こすことはむつかしい。それができるくらいなら耳も、目と同じようにクリクリ動かせるようになっているはずと思われる。 目が開閉自在であ・・・ 寺田寅彦 「耳と目」
・・・「戦争と革命との新たなる周期」において、文化運動の内部に発生したこのような敵に対して、仮借なき闘争こそが必要である。同志小林は、この課題に率先して立ち向い、次々に、逞しき諸論策を送った。同志小林は、日和見主義発生の階級的根源を抉発し、日・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価に寄せて」
・・・は「戦争と革命との新たな周期」である刻下の情勢とプロレタリアートの課題から扱われている。杉山氏は同志小林を高く評価しながら、これらの発展の具体的な点を理解することは出来なかったのである。 同志貴司山治が『時事』に書いた文芸時評中にも・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価によせて」
出典:青空文庫