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束髪の一。入れ毛を使って前髪と鬢 (びん) とをふくらませ、庇のように前方へ突き出して結う髪形。明治30年代ごろ、女優川上貞奴 (かわかみさだやっこ) が始めてから、大正の初めにかけて流行。また、女学生が多く用いたことから、女学生の異称ともなった。
出典：デジタル大辞泉（小学館）
出典：青空文庫
･･･十五六の若紳士、女は庇髪の二十二三としか見えざる若づくり、大友は･･･ 国木田独歩「恋を恋する人」
･･･ろりと着た恰好の好い庇髪の女の後ろ姿を見た。鶯色のリボン、繻珍の･･･ 田山花袋「少女病」
･･･女学生のでこでこした庇髪が赤ちゃけて、油についた塵が二目と見られ･･･ 永井荷風「深川の唄」
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