
《「ひきこむ」の音変化》
1
㋐突き出たものが、元のほう、元の状態に戻る。「ダイエットで腹が少し―・んだ」
㋑本来の面よりも内に入り込んだ状態になる。「寝不足で目が―・む」
2 表から奥へ入った所に位置する。「通りから―・んだ家」
3 表立つ場からしりぞいて、人目に立たない所に移る。また、表に出ずに内に居つづける。「田舎に―・む」「自分の部屋に―・んだきり出てこない」「じゃまだから―・んでいろ」
出典:青空文庫
・・・トその時料理番が引っ込むと、やがて洗面所の水が、再び高く響いた。 ま・・・ 泉鏡花「眉かくしの霊」
・・・と、娘は茶の支度にと引っ込む。「一昨日はどうも……御病人のおあんなさ・・・ 小栗風葉「深川女房」
・・・「田舎へ引っ込むのはね、社会から遠くなるのじゃなくて、自分らの虚栄か・・・ 島崎藤村「分配」