くまのかいし【熊野懐紙】
鎌倉初期、後鳥羽上皇の熊野行幸に際して催された歌会で書かれた和歌の懐紙。三十数枚が残存し、当時の代表的歌人の仮名筆跡を多く含む。
くまのかいどう【熊野街道】
熊野三社に至る交通路。東の伊勢からと西の紀伊からの二つがあった。
くまのがわ【熊野川】
和歌山・三重県境を流れる川。源は奈良県の天 (てん) ノ川。上流は十津 (とつ) 川といい、途中で北山川を合わせ、新宮市で熊野灘 (くまのなだ) に注ぐ。長さ183キロ。新宮川。
くまのごおう【熊野牛王】
熊野三社から出す護符。75羽の烏の絵を図案化して「熊野牛王宝印」と記したもの。烏は昔から熊野の神使といわれ、中世以降は起請文 (きしょうもん) を書く料紙としても用いられた。牛王。牛王宝印。
くまのさんざん【熊野三山】
⇒熊野三社 (くまのさんしゃ)
くまのさんしゃ【熊野三社】
熊野地方にある、熊野本宮大社・熊野速玉 (はやたま) 大社・熊野那智大社の総称。熊野三山。三熊野。
くまのさんしょごんげん【熊野三所権現】
熊野三社の主祭神として祭られる、本宮の家都御子神 (けつみこのかみ) 、新宮の熊野速玉 (はやたま) 神、那智の熊野夫須美神 (くまのふすみのかみ) の三神。熊野 (ゆや) 権現。三所権現。
くまのし【熊野市】
⇒熊野
くまのどうじゃ【熊野道者】
熊野に参詣 (さんけい) する巡礼者。
くまのなだ【熊野灘】
和歌山県の潮岬 (しおのみさき) から三重県の大王崎 (だいおうざき) に至る海域。航海の難所といわれた。好漁場。吉野熊野・伊勢志摩両国立公園の地。