紅は園生に植えても隠れなし
すぐれた者は、どんな所にいても目だつというたとえ。
くれないいろ【紅色】
鮮明な赤色。くれない。
くれないおどし【紅威】
鎧 (よろい) の威 (おどし) の一。紅色のなめし革や糸などでつづり合わせたもの。緋威 (ひおどし) 。べにおどし。
くれないぎく【紅菊】
襲 (かさね) の色目の名。表は紅、裏は青。秋に用いる。
くれないしぼり【紅絞(り)】
紅色の絞り染め。べにしぼり。
くれないすそご【紅裾濃】
袿 (うちき) の襲 (かさね) や鎧 (よろい) の威 (おどし) などで、紅色を上を薄く、下に向かうにつれてしだいに濃く配色してあるもの。
くれないぞめ【紅染(め)】
紅で染めた色。また、その染め物。
くれないにおい【紅匂】
襲 (かさね) の色目の名。襲の衣の上から下へ紅をしだいに濃いものから薄いものとする。くれないのにおい。
くれないの【紅の】
[枕] 1 色の美しく、浅い意から、「色」「あさ」にかかる。「—色には出でじ」〈古今・恋三〉 「—浅葉 (あさは) の野らに」〈万・二七六三〉 2 紅花の汁の染料を「うつし」といい、また、紅を水に振り出して染め、灰汁 (あく) で洗う意から、「うつし」「ふりいづ」「飽く」などにかかる。「—現 (うつ) し心や妹 (いも) に逢 (あ) はざらむ」〈万・一三四三・一云〉
くれないのうすよう【紅の薄様】
1 紅色の薄手の鳥の子紙。「—に、こまやかに書きたるべしと見ゆ」〈源・浮舟〉 2 襲 (かさね) の色目の名。襲の衣の上から下へ紅をしだいに薄くし、下の2枚を白としたもの。