あおたうり【青田売り】
1 稲の収穫前に、その田の収穫量を見越して先売りすること。《季 夏》「せんすべもなくてわらへり—/楸邨」 2 造成前の宅地や未完成の建物などを販売すること。
あおたがい【青田買い】
1 稲の収穫前に、その田の収穫量を見越して先買いすること。→青田売買 2 企業が人材確保のため、卒業予定の学生の採用を早くから内定すること。卒業前の学生を実る前の稲に、能力を収穫量にたとえた語。 [補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「青田買い」と「青田刈り」について、どちらの言い方を使うか尋ねたところ、次のような結果が出た。 平成16年度調査平成26年度調査青田買い(本来の言い方とされる)29.1パーセント47.4パーセント青田刈り(本来の言い方ではない)34.2パーセント31.9パーセント
あおたがり【青田刈(り)】
1 稲が未熟なうちに刈り取ること。 2 「青田買い2」に同じ。 [補説]2は、本来の言い方である「青田買い」の誤りが近年になり広まったもの。
出典:青空文庫
・・・あたりを眺めながら、青田の間を歩いて行った。するとたちまち道ばた・・・ 芥川竜之介「金将軍」
・・・ある時石川郡市川村の青田へ丹頂の鶴群れ下れるよし、御鳥見役より御・・・ 芥川竜之介「三右衛門の罪」
・・・なる……それからは皆青田で。 畑のは知らない。実際、水槽に浸した・・・ 泉鏡花「瓜の涙」