うずらあわせ【鶉合(わ)せ】
飼っているウズラを持ち寄って、鳴き声の優劣を競う遊び。《季 秋》
うずらがい【鶉貝】
ヤツシロガイ科の巻き貝。浅海にすむ。長卵形で大きく、殻高12センチくらい。殻は薄く、白地に褐色の斑紋が並び、ウズラの羽模様に似る。本州中部以南に分布。肉は食用、殻は貝細工用。
うずらかご【鶉籠】
ウズラを飼うための籠。太い削り竹で目を粗く作り、屋根網を低く張った方形の籠。江戸時代、鶉合わせ用の飼育が流行し、金銀をちりばめる華美なものもあった。《季 秋》
うずらごろも【鶉衣】
《ウズラの羽がまだらであるところから》継ぎはぎのしてある着物。ぼろな着物。うずらぎぬ。うずらのころも。「錦繍 (きんしゅ) のかさね引きかへ、いつの間に—と綻 (ほころ) びて」〈浄・五枚羽子板〉 [補説]書名別項。→鶉衣
うずらたけ【鶉茸】
上等なマツタケのこと。傘の表面がうろこ状で、ウズラの羽に似る。
うずらだち【鶉立ち】
1 和室で、回りひざをしないでそのまま立ち上がること。礼儀に合わない立ち方とされる。 2 支度もせずに、不意に旅立つこと。「今日は京町所でないと、胸算用のあは穂から—に立って」〈滑・古朽木〉
うずらチャボ【鶉チャボ】
鶏の一品種。江戸時代、土佐で作出。尾がなく、形がウズラに似る。うずらお。
うずらちりめん【鶉縮緬】
皺 (しぼ) の大きな一種の縮緬。おにちりめん。
うずらで【鶉手】
陶器で、ウズラのような斑紋のあるもの。鉄分の多い土と少ない土とを練り合わせて、褐色と白色の入りまじった素地 (きじ) にする。
うずらなく【鶉鳴く】
[枕]ウズラは草深い古びた所で鳴くところから「古 (ふ) る」にかかる。「—故 (ふ) りにし郷 (さと) ゆ思へども」〈万・七七五〉