鹿の角を蜂が刺す
鹿の角を蜂が刺しても、鹿はなんとも感じないように何の手ごたえもないことのたとえ。鹿 (しし) の角を蜂が刺す。
鹿待つ所の狸
《鹿を捕ろうと待っていたのに、狸が来てそれを捕る意から》期待に反してつまらないものを得ること。予期に反することのたとえ。
鹿を逐う
《「史記」淮陰侯伝の「秦其の鹿を失い、天下共に之を逐う」から》地位や政権を得るために競い合うこと。中原 (ちゅうげん) に鹿を逐う。
鹿を逐う者は山を見ず
《「淮南子 (えなんじ) 」説林訓の「獣を逐う者は、目に太山を見ず」から》利益を得ることに熱中している者は、他の事は顧みなくなるのたとえ。鹿を逐う猟師は山を見ず。
鹿を指して馬となす
《「史記」秦始皇本紀にある、秦の趙高 (ちょうこう) が、自分の権勢を試そうとして、鹿を馬であるといつわって皇帝に献上した故事から》人を威圧して、まちがいを押し通すことのたとえ。また、人をだましておとしいれることのたとえ。