え‐て【得手】

の解説

1. １ 巧みで、得意とすること。最も得意とするところ。えて物。えて吉。「人にはそれぞれ—不得手がある」

1. ２ 「得手勝手」の略。

   1. 「—のお方が、今宵一夜はおれが物、一寸側を離さぬと」〈浄・傾城酒呑童子〉

1. ３ 相手がそれと了解できるものをさしていう語。例の所。例の物。例の人。えて物。えて吉。

   1. 「—へ行って、ももんじいで四文二合半 (しもんこなから) ときめべい」〈滑・浮世風呂・三〉

1. ４ 《猿が「去る」に通じるのを忌むところから》猿。えて公。えて吉。

類語

• 特技(とくぎ)
• 専売特許(せんばいとっきょ)

え‐て【得て】

の解説

［副］

1. １ 「得てして」に同じ。

   1. 「そう云う恩知らずは、—哲学者にあるもんだ」〈漱石・虞美人草〉

1. ２ 得意として。

   1. 「—相撲を取りまする」〈虎明狂・鼻取相撲〉

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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