わかれぎわ【別れ際】
別れようとする、ちょうどその時。別れしな。「—に耳にはさんだ話」
わかれじ【別れ路】
1 人と別れてこれからたどっていく道。また、人との別れ。「糸による物ならなくに—の心細くも思ほゆるかな」〈古今・羇旅〉 2 冥土 (めいど) への道。よみじ。また、死別。「—は遂のことぞと思へども後れ先だつ程ぞ悲しき」〈栄花・本の雫〉
わかれじも【別れ霜】
晩春のころ、最後に降りる霜。八十八夜のころに多い。忘れ霜。《季 春》「花過ぎてよし野出る日や—/几董」
わかれのくし【別れの櫛】
1 平安時代、斎宮 (いつきのみや) となった皇女もしくは女王が、伊勢への出発を前に参内して別れを告げるとき、天皇がみずから斎宮の髪に挿して与えた櫛。 2 別離や不吉なことの前兆としての櫛。投げ捨てられたり人に与えられたりする櫛。嫁入りに際しては、二度と実家へ戻らないようにと与えられた。
わかれのそで【別れの袖】
別れを惜しんで涙をぬぐう袖。「いとどしく思ひけぬべし七夕の—に置ける白露」〈新古今・秋上〉
わかればなし【別れ話】
夫婦・恋人などが、別れるためにする話し合い。また、別れる話題。「—が出る」
わかれみち【分(か)れ道】
1 本道から分かれる道。また、道の分かれている所。「—を左へ行く」 2 成り行きの分かれるところ。わかれめ。「生死の—」
わかれめ【分(か)れ目】
物が分かれるところ。また、どちらになるかという境目。分岐点。「街道の—」「勝敗の—」
わかれわかれ【別れ別れ】
[名・形動]互いに離れ離れになること。また、そのさま。べつべつ。「親子が—に暮らす」