出典:青空文庫
・・・ 自己自身の存在に他の何物も要せない、自己自身によってある真実在は、自己自身を理解するもので、自覚するものでなければならない。スピノザの如くそれ自身によって理解せられるといっても、既に理と事とが二つになる、本質と存在とが対立する。単にそ・・・ 西田幾多郎 「デカルト哲学について」
・・・同じデカルトの流を汲んだ人でも、マールブランシュとスピノザとを比べて見れば、思半に過ぐるものがあるであろう。 元来芸術的と考えられるフランス人は感覚的なものによって思索するということができる。感覚的なものの内に深い思想を見るのである。フ・・・ 西田幾多郎 「フランス哲学についての感想」
・・・ プレハーノフの女弟子、ソヴェト同盟のマルクス主義機械論的修正派の最も有名な代表者アクセリロードは、「トルストイの創作を批評するのにもスピノザの哲学を分析する際にも、彼女は永久不変の道徳法から出発している。彼女は、新カント派と多くの・・・ 宮本百合子 「婦人作家は何故道徳家か? そして何故男の美が描けぬか?」