ひき‐いれ【引(き)入れ】
1 引き入れること。誘ったり導いたりして中に入れること。 2 元服の儀式のとき、冠をかぶらせること。また、その役をする人。烏帽子親(えぼしおや)。「—には閑院内大臣ぞおはしましける」〈栄花・初花〉
ひたた・く【混く】
[動カ下二] 1 雑然とする。「人しげく—・けたらむ住まひは」〈源・須磨〉 2 しまりなく乱れている。「—・けて歩ませ給ふこと、またなきことになむおはしましける」〈栄花・峰の月〉 3 混同する。...
ひる‐の‐おまし【昼の御座】
「ひのおまし」に同じ。「—に、ゐざり出でておはします」〈源・賢木〉
ひわ‐やか【繊弱やか】
[形動ナリ]細く弱々しいさま。きゃしゃ。「いみじう—に美しうおはします」〈栄花・本の雫〉
ふた‐ごころ【二心/弐心】
1 味方や主君にそむく心。裏切りの心。にしん。「—をいだく」 2 ふたりの人に同時に思いを寄せること。浮気心。「—おはしますはつらけれど」〈源・宿木〉
ふり‐は・う【振り延ふ】
[動ハ下二] 1 ことさらに物事をする。わざわざする。「かやうに—・へ給へるこそ、たけき心地すれ」〈源・薄雲〉 2 (「ふりはえて」の形で副詞的に用いる)わざわざ。ことさらに。「遠くおはしましに...
ほの‐ぼの【仄仄】
[副](スル) 1 かすかに明るくなるさま。「東の空が—としてくる」 2 ほんのり心の暖かさなどが感じられるさま。「—(と)した母子の情愛」 3 わずかに聞いたり知ったりするさま。「かく、ささ...
ぼう‐しん【妄信】
[名](スル)「もうしん(妄信)」に同じ。「或は正夢でありはしまいかなどと、—が起りますのサ」〈逍遥・当世書生気質〉
まぎらわし・い【紛らわしい】
[形][文]まぎらは・し[シク]《古くは「まきらはし」》 1 似ていて区別がつきにくい。「本物と—・いレプリカ」「—・い名前」 2 まぶしい。まばゆい。「上野(かみつけの)まぐはしまとに朝日さし...
まぎれ【紛れ】
1 ある事につけこんで、また、事の勢いで何かをすること。「怒った—に外の芸者を買いはしまいか」〈荷風・腕くらべ〉 2 他に入りまじって区別がつかなくなること。「山かぜに桜ふきまき乱れなむ花の—に...