そなた‐ざま【其方様】
そちらのほう。「今日はなほ桂殿にとて、—におはしましぬ」〈源・松風〉
ぞう‐む【雑務】
1 ⇒ざつむ(雑務) 2 訴訟に関する事務。「—の日なれば、記録所におはしまして」〈増鏡・むら時雨〉
ただ‐びと【徒人/直人/只人】
《古くは「ただひと」》 1 普通の人。常人。凡人。「げに—にはあらざりけりとおぼして」〈竹取〉 2 天皇や皇族に対して、臣下の人。「二条の后のまだ帝にも仕うまつり給はで、—にておはしましける時」...
つかい【使い/遣い】
1 (使い) ㋐人の用事を足すために、目的の場所へ行くこと。また、その人。「母親の—で出かける」「お—に行く」 ㋑身分の高い人などが、用事を持たせて差し向ける人。使者。「—を立てる」「国王の—」...
つき・す【尽きす】
[動サ変]《動詞「つ(尽)く」の連用形+動詞「す」から》尽きる。なくなってしまう。ふつう、打消しの形で用いる。→尽きせぬ「なほ—・せずあてになまめかしうおはします」〈源・藤裏葉〉
つき‐な・し【付き無し】
[形ク] 1 不案内なさま。どうしていいかわからない。「逢ふ事の今ははつかになりぬれば夜ふかからでは—・かりけり」〈古今・雑体〉 2 不似合いであるさま。ふさわしくない。「もとよりかかるありきに...
つぎ【継ぎ/接ぎ】
1 つなぐこと。また、つぎ方やつぎぐあい。「パイプの—が不完全だ」 2 衣服などの破れた所に小切れを当ててつくろうこと。また、その小ぎれ。「—を当てたズボン」 3 (「粘ぎ」とも書く)囲碁で、石...
つちみかど【土御門】
姓氏の一。平安時代以来、天文道・陰陽道(おんようどう)をもって朝廷に仕えた家系。阿倍倉梯麻呂(くらはしまろ)の子孫安倍晴明を祖とし、代々その業を世襲した。 [補説]「土御門」姓の人物土御門通親(...
つな‐で【綱手】
《古くは「つなて」とも》船につないで引く綱。ひきづな。「人言はしましそ我妹—引く海ゆまさりて深くしそ思ふ」〈万・二四三八〉
時(とき)無(な)・し
1 いつと定まった時がない。「み吉野の耳我(みみが)の嶺に—・くそ雪は降りける」〈万・二五〉 2 不幸・失意の境遇にある。「東宮の御時の学士にて侍りしを、—・くおはしませば」〈今鏡・一〉