ゆき‐もよ【雪もよ】
雪の降っている最中。「草も木もふりまがへたる—に春待つ梅の花の香ぞする」〈新古今・冬〉
おおせ‐ら・れる【仰せられる】
[動ラ下一][文]おほせら・る[ラ下二]《動詞「仰(おお)す」に受身・尊敬の助動詞「られる」の付いた連語の一語化》 1 「言う」の尊敬語。おっしゃる。「お父上は何と—・れましたか」 2 「命ずる...
おおやけ‐わたくし【公私】
1 公に関することと私に関すること。こうし。「左の大臣も、—、引きかへたる世の有様に」〈源・賢木〉 2 朝廷と民間。朝野。「かくて今は御禊、大嘗会など、—の大きなる事におぼし騒ぐに」〈栄花・日蔭...
あゆが・す【揺がす】
[動サ四]ゆり動かす。「はし鷹の置き餌(ゑ)にせむと構へたるおし(=ネズミ取リ)—・すなねずみ捕るべく」〈拾遺・物名〉
命(いのち)生(い)・く
1 生き長らえる。「年老い衰へたる母、—・きても何にかはせんなれば」〈平家・一〉 2 命を取り留める。危ないところを助かる。「たとひ兼康—・きて、再び平家の御方へ参りたりとも」〈平家・八〉
いな‐ほ【稲穂】
1 《「いなぼ」とも》稲の穂。《季 秋》「草花と握り添へたる—かな/一茶」 2 紋所の名。稲の穂を図案化したもの。
いろ・う【色ふ/彩ふ/艶ふ】
[動ハ四] 1 美しいいろどりをしている。映える。「いかばかり思ひおくとも見えざりし露に—・へる撫子(なでしこ)の花」〈和泉式部集・下〉 2 色が美しく交じる。「かざしの花の色々は秋の草に異な...
こっ‐ぽう【骨法】
1 骨組み。骨格。 2 根本となる規定。また、基礎となる枠組み。「最新技術の—を将来する」 3 芸道などの急所となる心得。こつ。「師の芸の—を会得する」 4 礼儀や故実の作法。「礼儀—弁(わきま...
え‐よう【絵様】
1 物を作ったりする場合の見本としてかかれた絵や模様。また、下がきの絵。絵図面。下絵。「物の—やるとて、これがやうに仕うまつるべしと書きたる」〈枕・一〇三〉 2 図案。模様。「鴛鴦(をし)の波の...
うき‐ね【浮き根】
《「うき」は泥地の意》泥の中に生えている菖蒲(あやめ)などの根。和歌で「憂き音(ね)」と掛けて用いる。「—のみ袂(たもと)にかけしあやめ草引き違(たが)へたる今日ぞうれしき」〈栄花・浦々の別〉