あき‐づ・く【秋付く】
[動カ四]秋の気配が感じられるようになる。秋めく。「—・けば尾花が上に置く露の消(け)ぬべくも我は思ほゆるかも」〈万・一五六四〉
いかに‐か【如何にか】
[連語]《「か」は係助詞》 1 疑問を表す。どのようにしてか。どうしてか。「家に行きて—吾(あ)がせむまくらづくつま屋さぶしく思ほゆべしも」〈万・七九五〉 2 反語を表す。どうして…か。「けふの...
いかに‐ぞ【如何にぞ】
[連語]《「ぞ」は係助詞》 1 状態・原因などについての疑問、または質問の意を表す。どうして。「そことなき恨みぞ常に思ほゆる—人のあらずなる頃」〈風雅・恋四〉 2 (次に来るべき「ある」を省略し...
いく‐か【幾日】
1 いくにち。「あれは—掛かったら抜けるだろう」〈漱石・二百十日〉 2 かなりの日数。また、多くの日数。「相見ては—も経ぬをここだくも狂ひに狂ひ思ほゆるかも」〈万・七五一〉
い‐や【弥】
[副]《程度がはなはだしいさまを表す副詞「や」に接頭語「い」の付いたもの》 1 いよいよ。ますます。「明治の御代も—栄えて」〈独歩・あの時分〉 「去年(こぞ)見てし秋の月夜(つくよ)は渡れども相...
いやしくしく‐に【弥頻く頻くに】
[副]いよいよしきりに。「しぶたにの崎の荒磯(ありそ)に寄する波—古(いにしへ)思ほゆ」〈万・三九八六〉
うち‐つけ【打(ち)付け】
[形動][文][ナリ] 1 物事が急に進むさま。また、急に行動をしたりするさま。いきなり。だしぬけ。突然。「お勢の袖を扣(ひか)えて—に掻口説(かきくど)く外、他に仕方もないが」〈二葉亭・浮雲〉...
えん‐ご【縁語】
修辞法の一。和歌や文章の中で、ある言葉と意味内容上で関連のある言葉。主に連想により導き出され、相互の照応により表現効果を増す。例えば、「糸による物ならなくに別れ路の心ぼそくも思ほゆるかな」〈古今...
おうみ‐の‐うみ【近江の海/淡海の海】
琵琶湖の古称。おうみのみ。[歌枕]「—夕波千鳥汝が鳴けば心もしのに古(いにしへ)思ほゆ」〈万・二六六〉
おき‐つ‐かぜ【沖つ風】
沖を吹く風。また、沖から吹いてくる風。「若の浦に白波立ちて—寒き夕(ゆふへ)は大和し思ほゆ」〈万・一二一九〉