くう‐けん【空見】
仏語。空に執着した考え。一切が空であるという教えにとらわれた考え。
く‐そう【九想/九相】
仏語。人の死体がしだいに腐敗し、鳥獣に食われ、白骨となり、最後に焼かれて土に帰するまでの九段階を思い浮かべる観想。肉体に執着する心を除くために行う。
けしん‐めっち【灰身滅智】
《身を灰にし、智を滅する意》仏語。煩悩(ぼんのう)を断ち、身も心も無にして執着を捨てること。上座部仏教の理想とする境地。灰断(けだん)。灰滅(けめつ)。
け‐ねん【懸念】
[名](スル) 1 気にかかって不安に思うこと。「安全性に—を抱く」「先行きを—する」 2 仏語。一つのことに心を集中させること。 3 執着すること。執念。「かやうの者までも皇居に—をなしけるに...
けろ‐けつ【繋驢橛】
《驢馬(ろば)を繋(つな)ぐくいの意》禅宗で、字句に執着してこれに束縛されること。
けん【険/嶮】
[名・形動] 1 山などのけわしいこと。また、その場所。難所。「箱根の山は天下の—」〈鳥居忱・箱根八里〉 2 困難が多いこと。「—を冒し危きを凌ぎ」〈中村訳・西国立志編〉 3 (「権」「慳」とも...
こううん‐りゅうすい【行雲流水】
空を行く雲と流れる水。物事に執着せず、淡々として自然の成り行きに任せて行動することのたとえ。「—の生活」
こころ‐いれ【心入れ】
1 あれこれと気を遣うこと。心遣い。配慮。「馴染の客だけにする…—だった」〈万太郎・続末枯〉 2 心の奥底。考え。「貴嬢(あなた)の御—をも承り、飛立つ程うれしくは思いましたが」〈露伴・露団々〉...
心(こころ)置(お)・く
1 執着する。あとまで心を残す。「いまはのきはまでいみじう—・き」〈夜の寝覚・四〉 2 打ち解けないで、心に隔てを置く。「つゆ—・かれ奉ることなく、塵ばかり隔てなくてならひたるに」〈源・蜻蛉〉 ...
さい‐さ【細査】
こまかく調査すること。「事実の—に執着しなければ」〈寅彦・科学者と芸術家〉