[形][文]あま・し[ク]
  1. 砂糖や蜜 (みつ) のような味である。「あっちの水は苦 (にが) いぞ、こっちの水は—・いぞ」→五味 (ごみ) 

  1. 塩けが少ない。辛くない。「味つけが幾分—・かったようだ」⇔辛い

  1. 口当たりが穏やかで、刺激が少ない。酒の味などにいう。「—・いワイン」⇔辛い

  1. (味覚以外の感覚に転じて)

    1. ㋐蜜のようなにおいがする。「香水の—・い香り」

    2. ㋑話しぶりが巧みで、人をたぶらかすさま。うまい。「—・い言葉で誘う」

    3. ㋒心地よくうっとりさせるさま。「—・い声で囁 (ささや) く」「—・いマスクの男」

    4. 恋人や夫婦が、仲がよく、幸せそうなさま。「—・い新婚生活」

    5. ㋔ファッションで、リボンやフリル、パステルカラーなどを用いて少女風のかわいらしさを強調しているさま。「—・い服を着こなす」

    1. ㋐厳しさに欠けているさま。また、くみしやすいさま。「子供に—・い親」「相手を—・く見たのが誤りだ」

    2. 評価基準厳格でない。「—・い採点」⇔辛い

    3. ㋒しっかりした心構えができていない。「そんな—・い考えでは世間は渡れない」

  1. 楽しく、快いさま。「酸いも—・いも噛 (か) み分ける」

  1. 物事機能本来あるべき状態より衰えているさま。「このナイフの切れ味は少し—・い」「ねじが—・くなる」

  1. 株価の動きが鈍く低落気味だ。「—・い相場

[派生]あまがる[動ラ五]あまさ[名]あまみ[名]

出典:青空文庫

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