ゴーゴリ【Nikolay Vasil'evich Gogol'】
[1809〜1852]ロシアの小説家・劇作家。ロシア写実主義文学の創始者の一人。社会の退廃と人間の卑俗さを、鋭い風刺のうちに悲哀をこめて描いた。小説「外套」「鼻」「死せる魂」、戯曲「検察官」など。
たかみ‐じゅん【高見順】
[1907〜1965]小説家。福井の生まれ。本名、高間芳雄。プロレタリア文学運動に参加、検挙されて転向。鋭敏な感覚で、弧立した知識人の姿を描き出す。晩年は日本近代文学館の開設に尽力。小説「故旧忘...
たきい‐こうさく【滝井孝作】
[1894〜1984]小説家・俳人。岐阜の生まれ。俳号、折柴(せっさい)。初め河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)に師事。のち長編小説「無限抱擁」で、独特の私小説作家として知られるようになった。句...
タルド【Jean Gabriel de Tarde】
[1843〜1904]フランスの社会学者・犯罪学者。社会の成立を、心理的な個人間の模倣によるとし、デュルケームの社会実在論と対立。また、群集に対する公衆の概念を明確にした。著「模倣の法則」「世論...
たわだ‐ようこ【多和田葉子】
[1960〜 ]小説家。東京の生まれ。ドイツの書籍輸出会社に入社しハンブルクに赴任、退社後も当地に生活拠点をおく。「犬婿入り」で芥川賞受賞。他に「容疑者の夜行列車」「ヒナギクのお茶の場合」「球形...
タンギー【Yves Tanguy】
[1900〜1955]フランス生まれの画家。のち米国に帰化。茫洋(ぼうよう)とした無限空間に有機的形態の奇妙な物質を配した、非現実的な独自の画風で、シュールレアリスムの代表的画家の一人となった。
たんけい【湛慶】
[1173〜1256]鎌倉時代の仏師。運慶の長男。法印にのぼる。父没後は慶派を主宰。代表作に三十三間堂の千手観音坐像などがある。
チェーホフ【Anton Pavlovich Chekhov】
[1860〜1904]ロシアの小説家・劇作家。さりげない出来事のうちに、日常性のなかで俗物化していく人間への批判と人生の意味への問いかけをこめ、風刺とユーモアに富む文体で描いた。小説「退屈な話」...
チマブエ【Giovanni Cimabue】
[1240ころ〜1302ころ]イタリアの画家。フィレンツェ派。ビザンチンの伝統様式から、しだいに新しい人間的感情の表現に至り、ルネサンスへの転換期を代表する画家とされる。チマブーエ。チマーブエ。
チョーサー【Geoffrey Chaucer】
[1340ころ〜1400]英国の詩人。「英詩の父」といわれる。鋭い人間観察と寛容なユーモアにより、中世ヨーロッパの物語文学の集大成ともいうべき「カンタベリー物語」を発表。