しまい‐そうしつ【島井宗室】
[1539〜1615]安土桃山時代の豪商・茶人。筑前の人。名は茂勝。号、虚白軒。酒屋・金融業を営み、富を築いた。茶を千利休に学び、豊臣秀吉に仕えて博多復興に尽力。
しまお‐としお【島尾敏雄】
[1917〜1986]小説家。神奈川の生まれ。戦争体験を描いて作家としての地位を確立。超現実的な作風を示す一方、心因性疾患の妻との生活を描き、独自の世界を築いた。作「出発は遂に訪れず」「死の棘(...
しまき‐あかひこ【島木赤彦】
[1876〜1926]歌人。長野の生まれ。本名、久保田俊彦。伊藤左千夫に師事し、「アララギ」を編集。初め万葉風と写生とを強調、のち東洋的な象徴主義を目ざした。歌集「氷魚(ひお)」「太虗(たいきょ...
しまき‐けんさく【島木健作】
[1903〜1945]小説家。北海道の生まれ。本名、朝倉菊雄。農民運動に参加。検挙され、転向後に作家生活に入る。作「癩」「生活の探求」「赤蛙」など。
しまざき‐とうそん【島崎藤村】
[1872〜1943]詩人・小説家。筑摩県馬籠村(のちの長野県神坂村。山口村など名称の変更を経て、現在は岐阜県中津川市)の生まれ。本名、春樹。北村透谷らの「文学界」創刊に参加。詩集「若菜集」を...
しまじ‐もくらい【島地黙雷】
[1838〜1911]浄土真宗本願寺派の僧。周防(すおう)の人。神仏分離、大教院廃止を主張、各宗独立に努力。また、日本赤十字社の創立などに活躍。著「仏教各宗綱要」「維摩経講義」など。
しまづ‐ひさみつ【島津久光】
[1817〜1887]江戸末期の政治家。薩摩(さつま)の人。斉彬(なりあきら)の異母弟。忠義の父。斉彬の死後、子の忠義が藩主となったのちは藩政の実権を握った。藩内尊攘(そんじょう)派を弾圧して公...
しまづ‐ひさもと【島津久基】
[1891〜1949]国文学者。鹿児島の生まれ。東大教授。源氏物語や中世の説話・物語文学の研究に貢献した。著「対訳源氏物語講話」「義経伝説と文学」など。
しまむら‐ほうげつ【島村抱月】
[1871〜1918]評論家・小説家・新劇運動家。島根の生まれ。本名、滝太郎。坪内逍遥とともに文芸協会を設立、「早稲田文学」を主宰し、自然主義文学運動に活躍。のち、松井須磨子と芸術座を組織し、西...
しまもと‐りお【島本理生】
[1983〜 ]小説家。東京の生まれ。高校在学中の平成13年(2001)「シルエット」で群像新人文学賞の優秀作を受賞し作家デビュー。平成30年(2018)「ファーストラヴ」で直木賞を受賞。