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・・・ 又禹貢の九州を見るに之にも一の系統の截然として存するを見る。東を青州といへるは五行によれるものにて、東方は木徳、色は青なるによれるなるべく、西を梁州といへるは、十二宮にて正西に當れる大梁、。而して宗教的思想より進みて道徳を以て人々の行・・・
白鳥庫吉
「『尚書』の高等批評」
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・・・ 烏江水浅騅能逝、一片義心不可東とは、往古漢楚の戦に、楚軍振わず項羽が走りて烏江の畔に至りしとき、或人はなお江を渡りて、再挙の望なきにあらずとてその死を留めたりしかども、羽はこれを聴かず、初め江東の子弟八千を率いて西し、幾回の苦戦に戦没・・・
福沢諭吉
「瘠我慢の説」