献上の鴨
《江戸時代、将軍に献上する鴨の足を白い紙で包んだところから》着物に似合わず、足袋 (たび) や履物をりっぱにしている者を、ののしっていう語。
けんじょうがし【献上菓子】
1 主君や貴人など身分の高い人に差し上げる菓子。 2 室町時代、白砂糖を用いて作った上等な菓子。白砂糖の使用は身分の高い者だけに限られていたため、一般の雑菓子 (ぞうがし) に対していう。
けんじょうご【謙譲語】
敬語の一。話し手が、自分または自分の側にあると判断されるものに関して、へりくだった表現をすることにより、相対的に相手や話中の人に対して敬意を表すもの。特別の語を用いる場合(「わたくし」「うかがう」「いただく」など)、接辞を付加する場合(「てまえども」など)、補助動詞などの敬語的成分を添える場合(「お…する」など)がある。謙遜語。 [補説]「敬語の指針」(平成19年2月文化審議会答申)では、謙譲語を謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱに分ける。なお、謙譲語に属する各語について、本辞典ではⅠとⅡに分けず、従来通りの3分類法によっている。
けんじょうごいち【謙譲語Ⅰ】
敬語の一。話し手が、自分側から相手側または第三者に向かう行為・物事について、その向かう先の人物を高めて述べるもの。特別な語を用いる場合(「伺う」「申し上げる」「お目に掛ける」「差し上げる」など)、接辞を付加する場合(「てまえども」「(相手への)お手紙」など)、補助動詞などの敬語的成分を添える場合(「お…する」「ご…する」)がある。→謙譲語Ⅱ
けんじょうごに【謙譲語Ⅱ】
敬語の一。話し手が、自分側の行為・物事について、相手に対して丁重に述べるもの。特別な語を用いる場合(「参る」「申す」「いたす」「おる」など)、接辞を付加する場合(「拙著」「小社」など)がある。丁重語。→謙譲語Ⅰ [補説]「小中学生が参加いたします」「雨が降って参りました」のように第三者や事物について使うこともできる。
けんじょうのそうじ【賢聖障子】
《「げんじょうのそうじ」とも》紫宸殿 (ししんでん) の、母屋と北庇 (きたびさし) との間の襖 (ふすま) 障子。東西各4間。中国の三代から唐代までの聖人・賢人32人の姿が描かれている。
けんじょうはかた【献上博多】
《藩主黒田侯が江戸幕府に献上したところから》博多織の帯地の上等なもの。中央に独鈷 (とっこ) 形の文様が織り出してある。
けんじょうもの【献上物】
献上する品物。特に江戸時代、将軍が朝廷に、また、諸侯が将軍へ献上した品物。献物 (けんもつ) 。献上品。