ファージ(バクテリオファージ)というウイルスを用い、標的分子と結合する物質を検出・選別する手法。まず、ファージに遺伝子を組み込んで、ファージ表面にさまざまなペプチド(たんぱく質の欠片)を作らせ、標的分子と結合するペプチドを作るファージを選別する。このファージを大腸菌などに感染させて増幅し、ランダムに変異を起こさせ、ふたたび標的分子とより強く結合するものを選択することで、目的とするペプチドが得られる。このペプチドを抗体医薬として用いる治療法に応用されている。ファージ提示法。
[補説]米国のG=P=スミス、
英国のG=ウインターは同手法を
考案した
業績により、2018年にノーベル化学賞を
受賞した。