おののこまち【小野小町】
平安前期の女流歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。仁明 (にんみょう) ・文徳 (もんとく) 両天皇の後宮に仕えた。美貌 (びぼう) の歌人といわれ、多くの伝説があり、謡曲・歌舞伎の題材となっている。家集に「小町集」がある。生没年未詳。
おののたかむら【小野篁】
[802〜853]平安前期の漢学者・歌人。清原夏野らとともに令義解 (りょうのぎげ) を編纂 (へんさん) 。遣唐副使となったが大使と争って行かず、隠岐 (おき) に流され、のち許されて参議となる。詩文は経国集・和漢朗詠集・扶桑集に、和歌は古今集などに収載。野宰相 (やさいしょう) 。野相公。
おののとうふう【小野道風】
[894〜967]平安中期の書家。尾張の人。篁 (たかむら) の孫。書道にすぐれ、和様発達の基礎を築いた。三蹟 (さんせき) の一人で、その筆跡を野跡という。真跡とされるものに「智証大師諡号勅書」「屏風土代」など。本名は「みちかぜ」で、「とうふう」は後世に尊んで音でよんだもの。
おののみちかぜ【小野道風】
⇒小野道風 (おののとうふう)
おののよしふる【小野好古】
[884〜968]平安中期の武人・歌人。道風の兄。藤原純友 (ふじわらのすみとも) の乱に、追捕使 (ついぶし) として、これを鎮定。歌は後撰集・拾遺集に収載。
おのはいっとうりゅう【小野派一刀流】
江戸時代、小野忠明を祖とする剣術の流派。
おのみちまろ【小野三千麿】
[1897〜1956]野球選手・新聞記者。神奈川の生まれ。慶大で剛球投手として活躍後、慶応OBからなる三田倶楽部 (クラブ) に入り、大正11年(1922)米国メジャーリーグ選抜から初の白星を挙げた。のち毎日新聞社に入社し、都市対抗野球の発展に尽力した。都市対抗野球ですばらしい活躍をした選手・チーム・監督に送られる「小野賞」にその名を残す。
おのようこ【オノヨーコ】
[1933〜 ]美術家・音楽家。本名ヨーコ=オノ=レノン(Yoko Ono Lennon)、日本名は小野洋子。昭和35年(1960)ごろからニューヨークで前衛芸術家として活動を開始。昭和44年(1969)ジョン=レノンと結婚、楽曲の共作などを行った。国際的な平和運動家としても知られる。
おのらんざん【小野蘭山】
[1729〜1810]江戸中期の本草 (ほんぞう) 学者。京都の人。名は職博 (もとひろ) 。松岡恕庵に学ぶ。幕命により江戸の医学館で講義するかたわら、諸国で薬草を採集。著「本草綱目啓蒙 (ほんぞうこうもくけいもう) 」など。
おのまさつぐ【小野正嗣】
[1970〜 ]文学者・小説家。大分の生まれ。「にぎやかな湾に背負われた船」で第15回三島由紀夫賞、「九年前の祈り」で第152回芥川賞受賞。海外作品の翻訳も手がける。