ゆうそくか【有職家】
朝廷や公家の儀式や行事の典故に通じている人。故実家。
ゆうそくこじつ【有職故実】
朝廷や公家の礼式・官職・法令・年中行事・軍陣などの先例・典故。また、それらを研究する学問。平安中期以後、公家や武家の間で重んじられた。
ゆうそくもんよう【有職文様】
平安時代以来、公家階級で装束・調度などに用いられた伝統的文様。他の分野の文様と区別して、近世以降この名でよばれる。小葵 (こあおい) ・窠文 (かもん) ・幸菱 (さいわいびし) ・三重襷 (みえだすき) ・唐草文様・立涌 (たてわく) などがあり、隋・唐から伝えられた文様を和様化したもので、日本の文様の基調をなしている。
ゆうそくよみ【有職読み】
中世の歌学で、歌人の名を音で読むこと。またはその読み方。藤原俊成 (としなり) を「しゅんぜい」、藤原定家 (さだいえ) を「ていか」と読むなど。また、近代にそれをまねて有名人の名を音読すること。伊藤博文 (ひろぶみ) を「はくぶん」、川端康成 (やすなり) を「こうせい」と読むなど。