かくねんりょうサイクル【核燃料サイクル】
1 ウラン鉱石の採鉱・製錬から、転換・濃縮・加工を経て核燃料として利用し、使用済み核燃料を再処理して、再び使用し、残りを廃棄するまでの一連の過程。核燃サイクル。原子燃料サイクル。 2 1の過程の中で、特に、原子力発電所から出る使用済み燃料を再処理して、ウランやプルトニウムなどの有用資源を回収し、再び燃料として使用すること。使用済み燃料から分離されたウランやプルトニウムはMOX燃料に加工され、プルサーマルや高速増殖炉で利用される。
かくねんりょうサイクルかいはつきこう【核燃料サイクル開発機構】
高速増殖炉を中心とした核燃料サイクル技術の開発・実用化を目的に、平成10年(1998)に動力炉・核燃料開発事業団を改組し設立された特殊法人。平成17年(2005)日本原子力研究所と統合し、日本原子力研究開発機構となる。JNC(Japan Nuclear Cycle Development Institute)。
かくねんりょうさいしょり【核燃料再処理】
使用済み核燃料から燃え残りのウランや新たに生成したプルトニウムを回収し、放射性廃棄物を貯蔵・処分できるように化学的処理をすること。単に再処理ともいう。
かくねんりょうしゅうごうたい【核燃料集合体】
⇒燃料集合体
かくねんりょうぜい【核燃料税】
原子力発電所がある地方公共団体が、原子炉に挿入された核燃料の価額など基準として、原子炉の設置者に対して課する法定外普通税。 [補説]発電用原子炉以外に、再処理施設がある茨城県では核燃料等取扱税を、再処理施設や廃棄物埋設施設などがある青森県では核燃料物質等取扱税を設け、受け入れた使用済み燃料や放射性廃棄物・ガラス固化体などの量などに応じて課税している。市町村では、鹿児島県薩摩川内市が原子力発電所に貯蔵されている使用済み核燃料の数量に応じて使用済核燃料税を課している。新潟県柏崎市は、法定外目的税として使用済核燃料税を設け、保管する使用済み核燃料の重量に応じて課税している。使途は、原子力発電所に対する安全対策・生業安定対策・環境安全対策など。
かくねんりょうとうとりあつかいぜい【核燃料等取扱税】
⇒核燃料税[補説]
かくねんりょうぶっしつとうとりあつかいぜい【核燃料物質等取扱税】
⇒核燃料税[補説]
かくねんりょうサイクルしせつ【核燃料サイクル施設】
核燃料サイクルを構成する施設で、原子力発電所以外ものをいう。ウラン濃縮施設、ウラン加工施設、再処理施設、MOX燃料加工施設、放射性廃棄物処理施設などがある。
かくねんりょうデブリ【核燃料デブリ】
⇒燃料デブリ
かくねんりょうがんゆうぶっしつ【核燃料含有物質】
原子炉の過酷事故により生じる、核燃料を含む物質。炉心の破片、エアロゾル化した放射性物質、燃料のかたまりを含む溶岩状の物質(LFCM)など。FCM(fuel containing material)。