むさしあぶみ【武蔵鐙】
1 サトイモ科の多年草。関東地方以西の海岸近くの林内にみられる。5月ごろ、仏炎苞 (ぶつえんほう) に包まれた太い穂を出す。苞は上部が幅広く、鐙状をしている。 2 武蔵国で作られた鐙。鋂 (くさり) を用いないで、透かしを入れた鉄板にして先端に刺鉄 (さすが) をつけ、直接に鉸具 (かこ) としたもの。 [補説]鐙の端に刺鉄を作りつけにするところから、和歌では「さすが」に、また、鐙は踏むところから「踏む」「文 (ふみ) 」にかけて用いられる。「むさしあぶみさすがにかけて頼むには問はぬもつらし問ふもうるさし」〈伊勢・一三〉
むさしがすり【武蔵絣】
⇒村山絣
むさしきゅうりょうしんりんこうえん【武蔵丘陵森林公園】
埼玉県中部にある国営公園。大部分が比企 (ひき) 郡滑川 (なめかわ) 町にある。明治百年記念事業の一環として昭和49年(1974)開園。
むさしこうぎょうだいがく【武蔵工業大学】
⇒東京都市大学
むさししちとう【武蔵七党】
平安末期から室町初期にかけて武蔵国に存在した同族武士団。丹治 (たんじ) ・私市 (きさい) ・児玉・猪股 (いのまた) ・西・横山・村山の七氏。
むさしだいがく【武蔵大学】
東京都練馬区にある私立大学。大正10年(1921)設立の旧制武蔵高等学校に始まり、昭和24年(1949)新制大学として発足。
むさしひら【武蔵平】
東京都八王子市から産する絹の袴地 (はかまじ) 。八王子平。
むさしのくに【武蔵国】
⇒武蔵
むさしとみよ【武蔵とみよ】
トゲウオ科の淡水魚。全長約5センチ、体色は灰黄色で背びれにとげをもつ。温度の低い澄んだ水を好み、春から夏にかけて水草で球状の巣を作る。 [補説]かつては東京・埼玉・茨城などでみられたが、水質の変化などにより生息数が激減し、現在は埼玉県熊谷市の元荒川上流域でのみ確認されている。