やまかわきくえ【山川菊栄】
[1890〜1980]評論家・婦人運動家。東京の生まれ。山川均と結婚。伊藤野枝らと赤瀾会 (せきらんかい) を結成、社会主義の立場から婦人解放運動に活躍。第二次大戦後、初代の労働省婦人少年局局長。
やまかわけんじろう【山川健次郎】
[1854〜1931]物理学者・教育家。福島の生まれ。米国に留学後、東大で物理学を教授。東大総長・九大総長・京大総長・枢密顧問官を歴任。
やまかわとみこ【山川登美子】
[1879〜1909]歌人。福井の生まれ。本名、とみ。新詩社に入り、「明星」で活躍。与謝野晶子・茅野雅子 (ちのまさこ) との共著歌集「恋衣」がある。 竹西寛子によるの評伝。副題は「『明星』の歌人」。昭和60年(1985)発表、第27回毎日芸術賞受賞。
やまかわひとし【山川均】
[1880〜1958]社会主義者。岡山の生まれ。同志社中退後、社会主義運動に接近、赤旗事件で投獄。大正11年(1922)に日本共産党準備会に参加。山川イズムと呼ばれる「無産階級運動の方向転換」を発表するが、党が創設されると大衆運動との乖離 (かいり) を批判し距離を置いた。昭和2年(1927)には雑誌「労農」を創刊。第二次大戦後は、日本社会党左派を思想的に指導、昭和26年(1951)に大内兵衛らと社会主義協会を結成。
やまかわまさお【山川方夫】
[1930〜1965]小説家。東京の生まれ。本名、嘉巳 (よしみ) 。田久保英夫らと「三田文学」を復刊し編集長として活躍。自らも小説を執筆し「演技の果て」などで4度の芥川賞候補、「クリスマスの贈物」で直木賞候補となる。ショートショートの作品も残した。作「夏の葬列」「海岸公園」など。