桂を折る
《「晋書」郤詵 (げきしん) 伝から。すぐれた人材を桂の枝にたとえて》官吏登用試験に合格する。→桂林 (けいりん) の一枝 (いっし) 「かざしてもかつたどらるる草の名は—・りし人や知るらむ」〈源・藤裏葉〉
かつらおとこ【桂男】
1 月に住むという伝説上の男。また、月の異称。かつらお。「—も、同じ心に、あはれとや見奉るらむ」〈狭衣・四〉 2 美男子。「—のぬしさんにほれたが縁かェェ」〈人・梅児誉美・三〉
かつらかご【桂籠】
置き花生けの籠の一。桂川の漁師の魚籠を、千利休が花入れに応用したのに始まる。鮎籠 (あゆかご) 。
かつらかじ【桂楫】
月にあるという桂の木で作った櫂 (かい) 。「天の海に月の船浮け—かけて漕ぐ見ゆ月人をとこ」〈万・二二二三〉
かつらがわ【桂川】
京都市西部を流れる川。保津川の下流部。鴨川を合わせ、淀川に注ぐ。 相模 (さがみ) 川の上流部。山梨県の山中湖に発し、郡内地方を経て相模湖に至る。流域に河岸段丘が発達。
かつらこごろう【桂小五郎】
木戸孝允 (きどたかよし) の前名。
かつらこそん【桂湖村】
[1868〜1938]中国文学者。早稲田大学教授。新潟の生まれ。名は五十郎。漢詩をよくし、陶器の研究でも知られた。著「漢籍解題」。
かつらタフトきょうてい【桂タフト協定】
明治38年(1905)、米国のウィリアム=タフト陸軍長官と桂太郎首相の間で結ばれた秘密協定。米国のフィリピン統治と日本の韓国に対する優越支配を相互に承認した。
かつらたろう【桂太郎】
[1848〜1913]軍人・政治家。陸軍大将。長州藩出身。陸軍にドイツ式兵制を取り入れ、陸相などを歴任。三度首相となり、日英同盟・日露戦争・韓国併合を断行。大逆事件を初め、社会運動を弾圧した。
かつらづつみ【桂包み】
室町時代、庶民の女性が長い布で頭を包み、前で結んで余りを左右に分けて挟んだもの。京都の桂女 (かつらめ) の風俗から始まるという。桂巻き。