うむそうせい【有無相生】
有と無は、有があってこそ無があり、無があってこそ有があるという相対的な関係で存在すること。また、この世のものはすべて相対的な関係にあること。▽「相生」は互いに生じ合うこと。もとは、人間の価値観は要するに相対的なものであって絶対的なものではないのに、それを絶対的なものと錯覚して、万物を勝手に歪曲わいきょくして秩序立てている人間の愚かさと危うさを警告した『老子』の中の語。「有無うむ相生あいしょうず」と訓読する。
にしゃたくいつ【二者択一】
二つの事柄の、どちらか一方を選ぶこと。二つの選択肢のうちの一方を選ぶこと。▽「択一」は用意されているいくつかの事項の、どれか一つを選ぶこと。
にりつはいはん【二律背反】
二つの相反する命題や推論が、同じだけの合理性・妥当性をもっていること。また、自己矛盾に陥ること。▽ドイツ語の「アンチノミー」の訳。「aが真だったらbは偽にせ」といった同時には存在し得ない二つの事柄について、aが真である可能性とbのそれとが同じであること。