かんねいじゃち【奸佞邪智】
心がひねくれて、ずるがしこく立ち回ること。またその人。▽「奸佞」は心がねじけてへつらうこと。「奸」は心がねじけて正しくない意。「佞」はおもねる。また、口先や態度は巧みだが心はねじけている意。「邪智」は悪知恵。「奸」は「姦」、「智」は「知」とも書く。「邪智奸佞じゃちかんねい」ともいう。
がいこうじれい【外交辞令】
外交上、社交上用いられる儀礼的で形式的なことばのこと。転じて、口先だけのお世辞、お愛想の意。
こうげんらんとく【巧言乱徳】
巧みに飾った言葉は、人を惑わして徳の妨げになること。口先ばかりで誠意がないと、結局信頼をなくして徳を乱すもととなり、ひいては他人の徳も傷つけることになるという意から。▽「巧言こうげんは徳とくを乱みだる」と訓読する。
こうげんれいしょく【巧言令色】
口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりすること。人に媚こびへつらうさま。▽「巧言」は相手が気に入るように巧みに飾られた言葉。「令色」は愛想よくとりつくろった顔色。「令」はよい意。
したさきさんずん【舌先三寸】
口先だけの巧みな弁舌。うわべだけのうまい言葉で、心や中身が備わっていないこと。▽「舌三寸」ともいう。
じゃしんぶっこう【蛇心仏口】
執念深く陰険な心を持ちながら、口先だけは仏のように親切であること。
そんしゃさんゆう【損者三友】
交際して損をする三種の友人のこと。うわべだけの不正直な(便辟べんぺき)人、誠実さのない(善柔ぜんじゅう)人、口先だけ達者な(便佞べんねい)人を友とするのは害であるということ。
たいげんそうご【大言壮語】
おおげさに言うこと。できそうにもないことや威勢のいいことを言うこと。また、その言葉。口では大きなことを言っても実行が伴わないこと。おおぼらを吹く。▽「壮語」は威勢のよい言葉の意。
ちょうけいうかい【長頸烏喙】
長い頸くびととがった口先。▽「烏」はからす。このような人相をした人物はからすのように強欲・陰険で、苦労を共にすることはできても安楽を共にすることはできないという。中国春秋時代の越えつの国の范蠡はんれいが越王勾践こうせんについて言った言葉。
ちょうさんぼし【朝三暮四】
目先の違いにとらわれて、結局は同じ結果であることを理解しないこと。また、言葉巧みに人を欺くこと。転じて、変わりやすく一定しないことや生計の意味でも使われる。▽「暮四朝三ぼしちょうさん」ともいう。