あふな‐あふな
[副]分相応に。身の程にふさわしく。「—思ひはすべしなぞへなく高く卑しき苦しかりけり」〈伊勢・九三〉 [補説]「おおなおおな」との異同は未詳。
あま‐ちゃ【甘茶】
1 ヤマアジサイの変種。山地に生え、高さ約70センチ。夏、周囲に数個の装飾花をもつ花をつける。葉は乾かすと甘みが出るので飲用にする。こあまちゃ。あまくさ。 2 アマチャまたはアマチャヅルの葉を乾...
あまっ‐さえ【剰へ】
[副]《「あまりさえ」の音変化》 1 「あまつさえ」に同じ。「中納言、大納言に経(へ)あがって—丞相(しょうじょう)の位に至る」〈平家・一〉 2 驚いたことに。事もあろうに。「判官—封をもとかず...
あまの‐がわ【天野川/天之河】
大阪府交野(かたの)・枚方(ひらかた)両市域を流れる川。淀川に注ぐ。また、その川沿いにあった枚方市禁野付近の地名。[歌枕]「—遠き渡りになりにけり交野のみのの五月雨(さみだれ)のころ」〈続後撰・夏〉
あらあら‐し・い【荒荒しい】
[形][文]あらあら・し[シク] 1 物事のようす、人の行動や気性などが、並外れて激しい。ひどく荒っぽい。非常に乱暴だ。「—・く風が吹きまくった」「—・い声」「—・く席を立つ」 2 手触りがごつ...
あらそ・う【争う】
[動ワ五(ハ四)] 1 相手にまさろうとして、また、何かを得ようとして張り合う。競争する。「優勝を—・う」「先を—・う」「一、二を—・う名騎手」 2 敵対する。戦う。けんかする。いさかいをする。...
ありあけ‐づくよ【有明月夜】
「有明の月」に同じ。「みなづきの—つくづくと思へば惜しきこの世なりけり」〈桂園一枝〉
ありあけ‐の‐つき【有明の月】
陰暦16日以後、夜が明けかけても、空に残っている月。ありあけづき。ありあけづくよ。ありあけ。《季 秋》「—になりけり母の影/其角」
あり‐ける【有りける/在りける】
[連語]《動詞「あり」の連用形+過去の助動詞「けり」の連体形。連体詞的に用いる》さっきの。例の。「—女童なむ、この歌を詠める」〈土佐〉
あり‐じごく【蟻地獄】
1 ウスバカゲロウ類の幼虫。体長約1センチ。鎌(かま)状の大あごをもち、乾燥した土をすり鉢状に掘って巣を作り、底にひそんで落ちたアリなどを捕らえる。あとじさり。すりばちむし。《季 夏》「—見て光...