つれ‐な・い

の解説

［形］［文］つれな・し［ク］

1. １ 思いやりがない。薄情である。冷淡である。「—・い態度」「—・い仕打ち」

1. ２ そしらぬふりをするさま。よそよそしい。

   1. 「白露の上は—・く置きゐつつ萩の下葉の色をこそ見れ」〈後撰・秋中〉

1. ３ 思うにまかせない。

   1. 「かかる御消息にて見たてまつる、返す返す—・き命にも侍るかな」〈源・桐壺〉

1. ４ 何事もない。なんの変化もない。

   1. 「岩間より生ふるみるめし—・くは潮干潮満ちかひもありなむ」〈伊勢・七五〉

1. ５ 鈍感である。厚顔無恥である。

   1. 「恥ある者は討ち死にし、—・き者は落ちぞ行く」〈平家・八〉

[派生]つれなげ［形動］つれなさ［名］

類語

• そっけない(そっけない)
• すげない(すげない)
• よそよそしい(よそよそしい)

関連語

• にべない
• けんもほろろ

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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