みつくり‐かきち【箕作佳吉】
[1858〜1909]動物学者。江戸の生まれ。阮甫の孫。欧米で動物学を学び、帰国後に東京帝大で日本人初の動物学教授となる。三浦半島の三崎に日本初の臨海実験所を設立。カメやナマコの研究で知られる。
みつくり‐げんぱち【箕作元八】
[1862〜1919]歴史学者。岡山の生まれ。菊池大麓(だいろく)の弟。動物学を修めたが、のち歴史学に転じ、西洋史を研究。東大教授。著「西洋史講話」「フランス大革命史」。
みつくり‐りんしょう【箕作麟祥】
[1846〜1897]法学者。江戸の生まれ。阮甫(げんぽ)の孫。フランスに留学。帰国後、明治政府のもとで法律の起草と制定に尽力し、司法次官・行政裁判所長官などを歴任。
みつたに‐くにしろう【満谷国四郎】
[1874〜1936]洋画家。岡山の生まれ。太平洋画会の設立に参加。写実的な画風から出発し、晩年には平明な色面構成の装飾的画風を確立した。
みとみ‐くちは【三富朽葉】
[1889〜1917]詩人。名は「きゅうよう」とも。長崎の生まれ。本名、義臣。フランス近代詩を研究、象徴詩や訳詩を発表した。犬吠埼(いぬぼうさき)で溺死。「三富朽葉詩集」がある。
みなかた‐くまぐす【南方熊楠】
[1867〜1941]生物学者・民俗学者。和歌山の生まれ。米国・英国に渡り、独学で動植物を研究し、各国語に精通。大英博物館に勤務し、論文などを執筆。帰国後は田辺市で粘菌の採集や民俗学の研究に没頭...
みなかみ‐たきたろう【水上滝太郎】
[1887〜1940]小説家・評論家。東京の生まれ。本名、阿部章蔵。父の創立した生命保険会社に勤務するかたわら、「三田文学」などに作品を発表。小説「大阪」「大阪の宿」、評論・随筆集「貝殻追放」など。
みながわ‐ひろこ【皆川博子】
[1930〜 ]小説家。朝鮮の生まれ。現代の青春の生態を活写した小説からスタートしたが、その後次々と領域を広げ、人間の中の見えない狂気を描き出した幻想小説などで人気を集める。「恋紅」で直木賞受賞...
みのべ‐たつきち【美濃部達吉】
[1873〜1948]憲法学者・行政法学者。兵庫の生まれ。東大教授。天皇機関説を唱え、君権絶対主義を唱える上杉慎吉と論争。昭和10年(1935)国体明徴問題で右翼・軍部に攻撃され、貴族院議員を辞...
みのべ‐りょうきち【美濃部亮吉】
[1904〜1984]経済学者・政治家。東京の生まれ。達吉の長男。東京教育大教授。昭和42年(1967)東京都知事に革新統一候補として当選し、福祉政策・公害対策を進めた。のち、参議院議員。