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・・・「ほんとうにこれは、君の三思三省すべきところだ。」私も、そう思いました。 私は先生にお願いします。 私が慚愧している事を信じて下さい。私は悪い男ではありません。 私はいまペンを置いて「その火絶やすな」という歌を、この学校・・・
太宰治
「新郎」
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・・・ ゆえに政府たる者が人民の権を認むると否とに際して、その加減の難きは、医師の匕の類に非ず、これを想い、またこれを思い、ただに三思のみならず、三百思もなお足るべからずといえども、その細目の適宜を得んとするは、とうてい人智の及ぶところに非ざ・・・
福沢諭吉
「学者安心論」