たつなみがい【立浪貝】
アメフラシ科の巻き貝。潮間帯の岩礁にすむ。体長約20センチで緑褐色、体表に多くの小突起があり、触ると紫色の液を出す。貝殻は小さい三角形で、殻頂が曲がっている。本州中部以南に分布。
たつなみそう【立浪草】
シソ科の多年草。野原や丘陵に生え、高さ20〜40センチ。茎に白い毛がある。夏、多数の紫色や白色の唇形花を穂状につける。《季 夏》
たつなみの【立つ波の】
[枕] 1 波が次々に寄せくる意から、「しくしく」に、また「寄る」と同音の「夜」にかかる。「君は来ず我 (われ) は故なく—しくしくわびしかくて来 (こ) じとや」〈万・三〇二六〉 「秋もなほ天の河原に—よるぞみじかき星合のそら」〈続後撰・秋上〉 2 立つ波の音の意から、「音 (おと) 」にかかる。「蘆 (あし) 分くる程にきにけり—音に聞きてしこや難波潟 (なにはがた) 」〈和泉式部集・下〉