[動ラ五(四)]
1 すきまもなく入って、いっぱいになる。「立錐 (りっすい) の余地もなく―・った聴衆」「予定がびっしり―・っている」
2 途中がふさがって通路・管などが通じなくなる。「排水管が―・る」「鼻が―・る」
3
㋐長さ・幅や間隔などが短くなる。ちぢまる。「洗濯したら、丈 (たけ) が―・った」「日が―・る」「差が―・る」
㋑変化して語形が短くなる。つづまる。「『わがいも(吾妹)』が―・って『わぎも』になる」
4 うまい対応のしようがなくて苦しむ。窮する。行きづまる。また、気分的に窮屈である。「生活に―・る」「返答に―・る」「気の―・る思い」
5 最後のところまでいく。行きつく。→詰まるところ
6 促音で発音される。「―・る音 (おん) 」
7 野球で、ピッチャーの投げた球がバットの芯からはずれた、手もとに近い所に当たる。「シュートで―・らせる」「―・った当たり」
出典:青空文庫
・・・』と問い詰るのでございます。そこで恵印はわざと悠々と、もう朝日の・・・ 芥川竜之介「竜」
・・・督をまともに見てこう詰るように言った。「あまり古くなりましたんで・・・ 有島武郎「親子」
・・・ようなものの、手元が詰るに従うて謂うまじき無心の一つもいうように・・・ 泉鏡花「葛飾砂子」