1 ユキノシタ科の多年草。湿った所に生える。全体に毛があり、茎は紅紫色で地をはい、節から小苗を出して増える。葉は多肉質の腎臓形で、長い柄があり、裏面は暗赤色。夏、20~50センチの花茎を伸ばし、白い花をまばらにつける。花びらは5枚あり、下の2枚が長い。葉を腫 (は) れ物の民間薬にし、食用にもする。虎耳草 (こじそう) 。《季 夏》「手ふきただ垂れて狭庭 (さには) や―/石鼎」
2 「雪の下紅梅」の略。
出典:青空文庫
・・・ある森林も等しなみに雪の下に埋れて行った。一夜の中に一尺も二尺も積・・・ 有島武郎「カインの末裔」
・・・なかったが、何故か、雪の下の朝市に行くのであろうと見て取ったので、・・・ 泉鏡花「星あかり」
・・・あわれ、着た衣は雪の下なる薄もみじで、膚の雪が、かえって薄もみじを・・・ 泉鏡花「眉かくしの霊」