しじんそうおう【四神相応】
天の四神(四方の方角をつかさどる神)に応じた地上で最もよい地勢のこと。左(東)に流水のあるのを青竜せいりゅう、右(西)に大道のあるのを白虎びゃっこ、前(南)にくぼ地のあるのを朱雀しゅじゃく、後ろ(北)に丘陵のあるのを玄武げんぶとする。平安京はそれにかなう地とされる。▽「相応」はつりあう、ふさわしい意。
しちしょうしちきん【七縦七擒】
《三国時代、蜀の諸葛孔明が敵将の孟獲(もうかく)を捕らえては逃がしてやることを7回繰り返した末に、孟獲を心から心服させたという「蜀志」諸葛孔明伝・注の故事から》相手を自分の思いどおりに自由自在に...
しんしほしゃ【唇歯輔車】
一方がだめになると、他方もだめになってしまうような、お互いが助け合うことによって成り立つ関係のたとえ。もちつもたれつの関係をいう。▽「唇歯」はくちびると歯。「輔車」は頬骨ほおぼねと下あごの骨のことで、一説に車の添え木と車ともいい、他にも説がある。くちびると歯や頬骨と下あごの骨は、切っても切れない密接な関係にあることから。「輔車唇歯ほしゃしんし」ともいう。「唇」は「脣」とも書く。
じゅうおうむげ【縦横無礙】
[名・形動]どの方面にも妨げになるもののないこと。物事が自由自在にできること。また、そのさま。「—な(の)境地」
ぜんなんぜんにょ【善男善女】
仏道の教えに帰依した人々。後に広く仏教を信仰する人々のことを指す。また、寺院に参詣したり霊場を巡礼したりする人を指す語。▽仏教語。良家の男子・女子という意味の梵語ぼんごの意訳。彼らは前世あるいは今世に善行を積んだので、在家の身で仏法を聞くことができたとされる。
ぞくもうりり【属毛離裏】
親と子の関係の深いこと。▽「属」は付属する、つながる意。「毛」はからだの表面にあることから、陽の存在を意味して父親のこと。「離」は着く意。「裏」は血肉・母胎を意味し母親のこと。子が父親を手本とし、母親に愛育されて成長することをいう。また、子が父親の気を受け継ぎ、母親の胎内を経て生まれ出ることをいい、血肉のつながりが深いことをいう。
たいざんほくと【泰山北斗】
泰山と北斗星のこと。その道で大家として仰ぎ尊ばれる人。また、学問・芸術などある分野の権威・第一人者のたとえ。略して「泰斗」という。▽「泰山」は中国山東省にある名山。「北斗」は北斗七星で、ともにだれもが仰ぎ見る存在であることから。「泰」は「太」とも書く。
ちりゃくじゅうおう【知略縦横】
才知を働かせて、はかりごとを思うままにめぐらせること。▽「知略」は才知に富んだ計略の意。「縦横」は思いどおりに振る舞う、自由自在の意。「知」は「智」とも書く。
へんげんしゅつぼつ【変幻出没】
[名](スル)自在に姿を変えたり、出没したりすること。「彼の眼の前に始終—した」〈谷崎・異端者の悲しみ〉
むせいむしゅう【無声無臭】
声も聞こえなければ、においもない意。転じて、人にその存在が知られないこと。人目につかないこと。また、事の影響がないこと。