[形][文]はしたな・し[ク]
  1. 慎みがなく、礼儀にはずれたり品格に欠けたりして見苦しい。みっともない。「—・い言葉遣い」「些細 (ささい) なことで—・く言い争う」

  1. どっちつかずで落ち着かないさま。中途半端である。

    1. 「人の、心とどめ給ふべくもあらず—・うてこそ漂はめ」〈・真木柱〉

  1. 間が悪く、恥ずかしい。ばつが悪い。

    1. 「—・きもの、異人 (ことひと) を呼ぶに、我ぞとてさし出でたる」〈・一二七〉

  1. 自分に向けられる他人の言動を、不快に感じたり迷惑に思ったりするさま。

    1. 「度々強ひ給へば、—・くてもて煩ふ」〈・若菜下〉

  1. 人に対する配慮が欠けるさま。つれない。むごい。

    1. 「宮の思ほしたるさまなどを見奉るに、え—・うもさし放ち聞こえず」〈・紅葉賀〉

  1. 程度がはなはだしい。ひどい。激しい。

    1. 雨風—・くて、帰るに及ばで」〈宇治拾遺・一〉

    2. 布施—・く多くとりて」〈著聞集・一二〉

出典:青空文庫

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