なかがみ‐けんじ【中上健次】
[1946〜1992]小説家。和歌山の生まれ。故郷の紀州熊野の風土を背景に、複雑な血縁関係の愛憎に生きる人間を描いた作品を発表。「枯木灘」で芸術選奨新人賞を受賞。他に「岬」「地の果て至上の時」など。
ハチソン【Francis Hutcheson】
[1694〜1746]英国の哲学者。人間の心性には善悪の別を判断する自然で普遍的な道徳感覚があると主張し、また善の基準は最大多数の最大幸福にあると説いた。
バタイユ【Georges Bataille】
[1897〜1962]フランスの思想家・小説家。無神論の立場から人間の至高の在り方を追求、第二次大戦前後から神秘的傾向を深め現代文明への根元的批判を展開した。著「無神学大全」「眼球譚」など。
ひらい‐いっかん【飛来一閑】
[1578〜1657]江戸初期の漆工。明(みん)の人で、寛永年間(1624〜1644)日本に帰化。一閑張(いっかんばり)を創始し、子孫も代々その業を継いだ。
ひらぬま‐きいちろう【平沼騏一郎】
[1867〜1952]政治家。岡山の生まれ。検事総長・大審院長・法相・貴族院議員・枢密顧問官を経て、昭和14年(1939)首相に就任。その間、国家主義団体「国本社」を主宰。第二次大戦後、A級戦犯...
ビュヒナー【Georg Büchner】
[1813〜1837]ドイツの劇作家。人間の実存を追求する写実的な作品を書いた。革命運動に加わり、亡命先のスイスで病死。戯曲「ダントンの死」「ウォイツェック」など。ビューヒナー。
ピュロン【Pyrrhōn】
[前360ころ〜前270ころ]古代ギリシャの哲学者。懐疑派の祖。人間の生活理想は心を乱されない静けさ(アタラクシア)にあり、そのためにはあらゆる真偽善悪の判断を中止(エポケー)しなければならない...
ピランデッロ【Luigi Pirandello】
[1867〜1936]イタリアの劇作家・小説家。人間存在の二重性、狂気など、精神の危機を主題とした作品が多い。1934年ノーベル文学賞受賞。小説「故マッティア=パスカル氏」、戯曲「ヘンリー四世」...
ファン‐ロンパイ【Herman Van Rompuy】
[1947〜 ]ベルギーの政治家。1973年にキリスト教民主党から政界入り。2008年にはベルギーの首相に就任し、国内における地域間対立の調整などに手腕を振るう。2009年、初代の欧州理事会常任...
フォイエルバッハ【Ludwig Andreas Feuerbach】
[1804〜1872]ドイツの哲学者。ヘーゲル学派の左派の一人。ヘーゲル批判から唯物論の立場に立ち、自らの哲学を「人間学」と呼んだ。宗教批判の書「キリスト教の本質」は、青年期のマルクス・エンゲル...