ながよせんさい【長与専斎】
[1838〜1902]医者。肥前の生まれ。緒方洪庵に師事。長崎でポンペに西洋医学を学び、のち長崎医学校長となる。岩倉遣欧使節に随行し、帰国後、文部省医務局長・東京医学校長を歴任し、衛生行政を確立。
ながよまたろう【長与又郎】
[1878〜1941]医学者。東京の生まれ。専斎の三男。ドイツに留学。恙虫 (つつがむし) 病リケッチアの発見者の一人。心臓・肝臓の病理学の権威。東大総長などを歴任。
ながよよしろう【長与善郎】
[1888〜1961]小説家・劇作家。東京の生まれ。専斎の五男。「白樺」同人。個性の葛藤を描いた作品が多い。小説「青銅の基督」「竹沢先生と云ふ人」、戯曲「項羽 (こうう) と劉邦 (りゅうほう) 」、自伝「わが心の遍歴」など。
出典:青空文庫
・・・虫干の時、雛祭、秋の長夜のおりおりごとに、馴染の姉様三千で、下谷・・・ 泉鏡花「国貞えがく」
・・・本紙の文芸時評で、長与先生が、私の下手な作品を例に挙げて、現代新・・・ 太宰治「自信の無さ」
・・・等の運命の裡に於て、長与氏は、性慾を極端にまで厭うべき文字で呼ん・・・ 宮本百合子「黄銅時代の為」