福井県の敦賀半島北端部にある日本原子力研究開発機構の高速増殖炉。高速の中性子によって燃料のプルトニウムを増殖し、ナトリウムで冷却する、国産の発電用高速増殖原型炉。発電プラントとしての信頼性の実証と、ナトリウム取り扱い技術の確立を目的として建設された。平成3年(1991)5月に完成し、平成6年(1994)4月に初臨界を達成、翌年8月から発電を開始したが、12月にナトリウム漏洩事故が発生し運転停止。平成22年(2010)5月に試運転を再開したが、8月に炉内で装置落下事故が発生し、再び運転停止。平成28年(2016)12月、廃炉が決定した。名称は文殊菩薩に由来。正式名称は高速増殖原型炉もんじゅ。→ふげん →原子力発電所[補説]
「文殊菩薩 (ぼさつ) 」に同じ。
出典:青空文庫
・・・床には海中文殊の軸が懸っている。焚き残した線香が暗い方でいまだに・・・ 夏目漱石「夢十夜」
・・・ものがおります。実は文殊でございます。さようならお暇をいたします・・・ 森鴎外「寒山拾得」
・・・も窮したのは、寒山が文殊で拾得は普賢だと言ったために、文殊だの普・・・ 森鴎外「寒山拾得縁起」
出典:gooニュース
試験研究炉やもんじゅ、ふげん関連の予算案を説明 文科省が福井県に
政府の2025年度当初予算案が閣議決定されたことを受け、文部科学省は27日、福井県と敦賀市に対し、高速増殖原型炉「もんじゅ」や新型転換炉「ふげん」(いずれも同市)、もんじゅの敷地内に計画されている試験研究炉の関連費用などを説明した。 予算案では、建設地の年内決定が延期された試験研究炉について7億円を計上。
“夢の原子炉”だった「もんじゅ」敷地に設置予定の試験研究炉 活断層問題で追加調査へ また“先行き不透明”に
ナトリウム漏えい事故を発端に、“夢の原子炉”とまで呼ばれながら、ほぼ稼働できないまま廃炉になったもんじゅ。またしても、先行きが不透明な状況となった。推定活断層の存在が指摘される「もんじゅ」敷地内に建設が予定されている試験研究炉を巡っては、2024年中をめどに3カ所ある予定地を絞り込み、原子力規制委員会への設置許可申請とともに公表される予定だった。
もんじゅ敷地内に計画の試験研究炉 文科省、年内の場所決定見送り
試験研究炉は政府が2016年にもんじゅを廃止するにあたり、新設方針を決定。原子力分野の研究や人材育成の拠点と位置づけ、日本原子力研究開発機構(JAEA)が福井大や京都大、三菱重工業などと設計を進めている。 建設場所を3カ所の候補地から絞り、原子力規制委員会に設置許可を申請する時期を年内に示す方針だった。
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