いちもんふち【一文不知】
文字を1字も読み書きできないこと。「—のやつがれなれば」〈滑・膝栗毛・発端〉
ききかいかい【奇奇怪怪】
常識では理解できない不思議なさま。非常に怪しく不思議なさま。▽「奇」「怪」をそれぞれ重ねて意味を強めたもの。「怪怪奇奇かいかいきき」ともいう。
ききみょうみょう【奇奇妙妙】
[名・形動]《「奇妙」のそれぞれの字を重ねて意味を強めた語》きわめて奇妙なこと。また、そのさま。「ここに—の事実ありさ」〈逍遥・当世書生気質〉
きっくつごうが【詰屈聱牙】
[名・形動]《韓愈「進学解」から》文章や字句が堅苦しくて難解なこと。また、そのさま。「其角(きかく)、嵐雪(らんせつ)は人事を写さんとして端無く—に陥り」〈子規・俳人蕪村〉
だじょういっぺん【打成一片】
一切のことを忘れてある事柄に徹底すること。▽仏教語。禅宗で、座禅に没頭すること。座禅によって実現するすべてが一体となった悟りの境地。「打」は強意の助字で、「た」とも読む。
にっきょげっしょ【日居月諸】
君臣、君主とその夫人、父と母などのたとえ。また、月日が流れ去ること。▽「居」「諸」はともに句末に置いて語調を整える字。「日よ月よ」と呼び掛けている。「日」と「月」は、ともに天に輝き下界を照らしていることから、君主と夫人にたとえられる。のち、日付の月日の意味をもたせるようになった。一般に「日ひや月つきや」と訓読を用いる。
ばんせいふかん【万世不刊】
長く伝わって、いつまでも滅びないこと。永遠に残ること。▽「万世」は永遠・永久の意。「刊」は削る意。「不刊」は滅びないこと。磨滅しないこと。昔は竹や木に漆で文字を書き、誤りや不要な部分は削り消したことからいう。
ぶんじゅうじじゅん【文従字順】
文章が思いに従ってよどみなく、よく筋が通って分かりやすいこと。文章表現が分かりやすく、文字遣いに無理がなく自然なこと。▽「文ぶん従したがい字じ順したがう」と訓読する。
ぼうぶんせいぎ【望文生義】
文字の字面を見ただけで意味を深く考えず、前後の文章から見当をつけて、文章や語句の意味を勝手に解釈すること。▽「文」は文字・字面。「義」は意味。「文ぶんを望のぞみて義ぎを生しょうず」と訓読する。
りゅうちょうこが【竜跳虎臥】
筆勢が何の束縛も受けず、縦横自在で、さまざまな字様を駆使していること。竜が天に向かって身を躍らせて跳び上がったり、とらが大地にからだを伏せる様子を筆の勢いに比喩ひゆしたもの。▽「竜」は「りょう」とも読む。